2010/02/19

インビクタス 負けざる者たち

やっと観に行けた「インビクタス 負けざる者たち」。
クリント・イーストウッド作品にしては明るくわかりやすい映画だった。
何より見終わった後の後味が良かった(笑)

映画の冒頭。
黒人たちがサッカーを楽しんでいる。
その横をマンデラ大統領を乗せた車が通る。
道を挟んだ反対側では白人がラグビーの練習をしている。
この二分されたコントラストが当時の南アフリカ。
巧いよなぁ、この演出。。。。

黒人のSPの元に配属される白人のSP。
お互いがこの主従関係に不満を持ちながらも任務を遂行していく。
時間が経つにつれて変化していく人間関係。
ラグビーの見せ方も素晴らしかったけど、このSP達が映画の主題を一番うまく表しているようでこのあたりのエピソードが好きだ。

お荷物とまで言われたチームが強くなっていく過程が描かれていないが、それはそれでいいと思う。
きっとそこを見せたい映画ではないのだろう。
スポ根モノではないのだ。
イーストウッドの言わんとする事はきっと他にある。

エンドロールで実際の95年ワールドカップ決勝の写真がフラッシュバックされると映画の重みがぐっと増したような気がした。
まぁ、演出的には、ちょっとルール違反じゃね?と思ったけど(笑)

とにかく、いい気持ちで映画館を出れたのでした。
昨年末に「アバター」を観たときに、「3Dって凄い、映画が変わるかも」と思ったけど、やはりそれはハード面でのこと。
3Dじゃなくても、派手じゃなくても、いい。
やっぱり映画はこうでなきゃ。